幼児性とナルシシズム |
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2015年 04月 11日
幼児性というのはナルシシズムを克服できない人間のひとつの特徴である。 ただ程度にもよるし、ナルシシズムを完全に克服している人などめったにいないのではあるけれど。 ナルシシズムとは自分のことにしか関心がない性向のことである。 そして幼児性の特徴はわがままなこと。 わがままな人間は自分のことにしか関心がなく、彼にとって他者は他者として存在しない。 極端なナルシシズムの例として、たとえば生まれたばかりの赤ちゃんのナルシシズムが挙げられる。 赤ちゃんにとって外界はまだ存在せず、ただ母親に抱かれ、母親と一体となり、まだ外界とのつながりを持たない。 赤ちゃんはまだ外界に関心を持つことはない。 これが赤ちゃんのナルシシズムの状態である。 もう一つの極端なナルシシズムの例として、狂人のナルシシズムが挙げられる。 狂人と赤ちゃんとは、まだ外界が存在しないという点において本質的には違いのない状態にある。 しかし赤ちゃんにとって、外界は「現実としてまだ現れていない」のに対し、狂人にとって外界は「現実ではなくなってしまった」のである。 ナルシストがわがままなのは、彼には自分の世界しか存在しないからである。 他者のことをまったく理解できないからである。 成熟の過程とは、ナルシシズムを克服していく過程である。 ナルシストには他者のことがまったく理解できない。 他者が他者として存在するようになること、他者は自分とは違う存在であるということを認識するようになること、それこそが成熟の過程であり、その認識の程度の違いが、人間の成熟度の違いのように思われる。
by omoinoha
| 2015-04-11 10:27
| 非心理学者が語る心理学
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