「無意識的な力」の働きを理解すること<非心理学者が語る心理学-6> |
ユングはこう述べます。
「人間の心に関する論議があって、それが無意識過程の存在を含まない論議であるとしたら、その
論議は完全なものとはなりえないのです」(分析心理学)
またエーリッヒフロムもこう述べます。
「無意識的な力の概念を利用する心理学だけが、個人や文化を分析する際、我々が誤って犯している合理化を突き破ることができる」
「もし我々が、
・人が、自分が動かされていると信じているその動機と
・実際彼らを行動させ、感じさせ、考えさせている動機が同じものではない、
ということが理解できれば、今まで解釈できないと思われていた多くの問題もたちどころに消えてなくなる」 (自由からの逃走)
理解するべき重要な点は、人間は自分の意志で行動していると信じているが、実際は「無意識的な力」の働きによって動かされている、ということです。